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07_出版に関するアレコレ

書籍広告は、企業広告と違うの?

企業出版といえども、地元新聞には広告を出したいと思うこともあるでしょう。特に、ビジネスが地元中心であれば尚更です。せっかく、新聞の広告枠を使うのだから、自社の宣伝もしたいと考えてしまうのですが・・・

書籍広告と企業広告は別物

基本的な新聞広告の話になりますが、新聞の広告枠は「段」で考えます。最近では12段の新聞もありますが、元々、1ページを15段に分割して構成されています。1段あたり32mmの高さになっていて、全1段といえば、32㎜の高さで新聞全幅の広告になります。1ページ丸ごと広告を出したい場合は、全15段となります。よく見る書籍広告としては、全5段か半5段(幅が1/2)あたりでしょうか。

書籍広告は「出版物自体の販売促進を目的とした広告」とされています。実は、書籍を宣伝する広告と、企業が商品を紹介する広告とでは広告料金に差があり、書籍広告の方が安価で出すことができるようになっています。同じ全5段広告でも、書籍広告は商品の広告よりも安価に設定されており、広告審査に「書籍広告か否か」の視点が加わります。企業としては、書籍の宣伝のついでに自社商品のPRもしたいと思うのですが、新聞社の立場からすれば、書籍だから安くしているのに企業PRは止めてくださいよ、という話です。

審査で落とされるのは、次のような広告です。

会社ロゴ・商品ロゴ

企業出版ですから、企業名を大きく載せたいと思うのは当然です。しかし、ロゴが目立ってしまうと、書籍の販売促進という目的から外れるため、ロゴの掲載は難しい新聞社が多いようです。対策としては、本の表紙デザイン・帯にロゴを入れてしまう方法もあります。本の表紙ですから、タイトルに企業ロゴが入っていようと問題ありません。例えば、

ユニクロ
杉本貴司著(日経BP) ISBN 978-4296001866
ブランド名がそのままタイトル。表紙もロゴがそのまま使われています。

運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」
安田隆夫著(文春新書) ISBN 978-4166614585
ブランド名がタイトルに入り、本の帯にはキャラクターのドンペンが印刷されています。

とはいえ、本が企業パンフレットの体裁になってしまいかねないので、超有名企業以外は避けた方が無難です。入れるにしても小さく。普通のテキストで、会社名を入れるのは審査に通るので、そのぐらいに留めておくのが良いでしょう。

 

グラフ

企業出版を出すタイミングとしては、会社が成長している時期が多いでしょう。業績が悪化している時には出さない(出せない)ので、出版するような業績好調の際には、売上や販売数が右肩上がりのグラフをだしたくなるものです。しかし、残念ながらグラフも企業PRと判断されて掲載できないことが多いようです。知名度がない会社であれば、業績が良いですよということをグラフなどで示すことで、読者の納得感を得たいところなのですが。

対策としては、「○年連続増収増益」「○○経営賞受賞」「急成長の秘密」などテキストで記載することです。

 

ナンバーワン表記

この表記は、一般の広告でも注意が必要な項目ですね。「№1」「世界初」「日本一」など、最大・最上・唯一などを広告に使う場合は、客観的な根拠やその出所を明示しなければなりません。更に、書籍広告の場合は、№1表記をする理由も必要です。書籍が№1になったわけではないので、企業PRの一環と見做されてしまい、審査に落ちてしまいます。

その他、広告出稿の責任者として企業名と連絡先の記載が必要です。この場合の企業名は、著者の会社名ではなく出版社の社名になります。あくまで本を売る広告の広告主は、出版社という位置づけです。

広告審査はギリギリになることが多いので、制作を外注していると修正が間に合わないこともあります。事前に広告の制作会社にもアドバイスをもらって、広告を準備するようにして直前で慌てないようにしましょう。

 

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編集部・田中

企業出版・商業出版を手掛ける出版社の編集者。 中小企業が出版することによるメリットの大きさ、 本を使ったマーケティングについて伝えたいと思っています。

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