返品・返本
「取次・再販・委託制度とは」のページで見ていただいた通り、日本の出版業界独特の仕組みから、「返本」が生まれています。返本とは、トーハンや日販などの取次から書店に卸された本が、売れ残り等の理由により書店から取次に返品される本のことを言います。通常の商品では発生しない返品ですが、委託制度であるため、返本が行われています。
返本率
いったい、どのぐらいの本が返本されているのでしょうか。下記は書籍の返本率の推移(1991年~2021年)を示したグラフです。返本率は、返本された金額を流通している書籍金額で除したものです。2021年は、32.5%となっています。

出所:「出版指標年報2022」公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所
近年、少しずつ返本率は下がる傾向にありますが、3割以上は返本されるのが実態です。初版で大量に印刷して配本しても、売れ残って返品されるのでは、出版社としてもたまったものではありません。ですから、初版は少なめに、売れ行きが良ければ増刷ということになります。3割も返本があるので、当然ながら商業出版としては、売れない本は出せないということになります。そこが企業出版とは違います。