book marketing strategies

03_それでも商業出版で出したい

3-2.商業出版の目的は本を売ること

前述のとおり、企業の目的は本を売ることではなく、本業で儲けることです。逆に、商業出版を出す側の出版社の立場では、どうでしょうか。当然ながら、商業出版を出す出版社の目的は、本を売ることです。何とも当たり前の話ではあるのですが、ビジネス書を出そうとする一般企業と出版社の間では、この目的のズレが大きいのです。出版社の編集者としては、商業出版は売れなければならない。良い本だけど、売れないのでは困ります。悪い本でも、売れた方が正義なのです。

売る観点から考えると「売れるタイトル」が大事になります。目を引くようなタイトルにするために、カタカナを入れたり、数字を入れたり、煽り文句を入れたりします。例えば、「1%の努力」「話し方が9割」「1日1話、365人の仕事の教科書」「辞める人・ぶら下がる人・潰れる人、さて、どうする?」など。どれも手に取ってみたくなる本のタイトルですね。さすがです。本のタイトルと本業が合っていれば良いのですが、自社のブランディングと合わない場合もあります。結果的に本が売れても、本業が売れないことになりかねないのです。

また例えば、個人のコンサルタントが本を出す場合などでも、多くの商業出版は「自虐」から書き出すことを求めます。お高くとまったコンサルタントではなく、読者と同じような失敗を伝えることで、読者が共感を持って読み進めてくれるという効果があるからです。その失敗が大きければ大きいほど、読み物としては面白いものです。但し、あまりに失敗がバカすぎると、読み物としては面白くても、個人コンサルタントとしてのブランド価値を下げてしまいかねません。

編集者が思う売れる本と、企業が見せたい本では、ズレがあるのが普通です。編集者からすると、企業が考える「こうしたい」は、売れない本の要素ばかりなのです。残念ながら。

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編集部・田中

企業出版・商業出版を手掛ける出版社の編集者。 中小企業が出版することによるメリットの大きさ、 本を使ったマーケティングについて伝えたいと思っています。

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