book marketing strategies

03_それでも商業出版で出したい

3-1.企業の目的は本を売ることではない

印税はいくらもらえる?

「夢の印税生活」という言葉があるように、本を出版すると自動的にお金が入ってきて、不労所得で悠々自適に生活できるイメージを持っている人もいるかもしれません。なお、印税(いんぜい)とは、著作物を販売する出版社が、発行部数や販売部数に応じて著作権者に支払う著作権使用料の通称。「税」と付いていますが、税金ではありません。

印税は、一般的に定価の5~10%が相場です。書籍の価格が1,000円の場合、10%の印税であれば1冊あたり100円となります。例として、近年売れたビジネス書「人は話し方が9割」(すばる舎)を勝手に計算してみましょう。発行部数115万部(2022年12月1日現在)、印税が10%だとすると、税別@1,400円×印税10%×115万部=1億6,100万円の印税が著者の収入となります。この本のシリーズも売れ続けているので、作者個人として考えれば「夢の印税生活」となることでしょう。

しかし、そんな「夢の印税生活」を手に入れる人は極わずかです。宝くじを当てるよりも難しい。ほとんどの作者は、3,000冊も売れるかどうか。しかも無名のビジネス本の作者に印税が10%払われることは殆どありません。印税が5%だとすると、税別@1,400円×印税5%×3,000冊=21万円にしかならないのです。夢の印税生活と21万円の差はあまりに大きいですが、残念なことに、21万円の方が現実なのです。

あなたは、21万円を稼ぐために何ヶ月もの間、著作活動をしたいですか。運よく10倍の30,000冊が売れたとしても、手元に入る印税は210万円に過ぎないのです。
何ヶ月も本を書いているくらいなら、本業のビジネスに時間を使った方が良いでしょう。本業で210万円を稼ぐ方がよっぽど楽な筈です。本業のビジネスを持つ人が、印税生活を目指すと道を踏み外します。あくまでも、本業の役に立つ出版を目指すべきなのです。

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編集部・田中

企業出版・商業出版を手掛ける出版社の編集者。 中小企業が出版することによるメリットの大きさ、 本を使ったマーケティングについて伝えたいと思っています。

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